2019年10月に、日本はアルテミス計画への参加を表明しました。
人類移住のための壮大な計画?
アルテミス計画とは何なのか、見ていきましょう。
アルテミス計画とは神話から名がついている
Copy of Leochares (?) – Marie-Lan Nguyen (2005年1月), パブリック・ドメイン, リンクによる
アルテミス計画の名前に使われている「アルテミス」とは、ギリシャ神話に登場する
女神の名前からきたものです。
「アルテミス」とは狩猟の女神、また貞潔の女神、月の女神とされ、アポロ計画の名前に使われている「アポロ」とは双子の関係ともされています。
弓矢をもった勇ましい像が有名だったりしますね。
古代には、現在のトルコにあたる地に「エフェソス」と呼ばれる商業都市が存在していました。
「エフェソス」には「アルテミス神殿」が建てられており、アルテミスの女神を崇拝する
中心的な地であったと言われます。
神殿の中には、アルテミス像が「豊穣の女神」として祀られていました。
その像の胸には、たくさんの乳房のようなものがついています。
たくさんの乳房を「豊穣」を表現しているように作られたのかもしれません。
アルテミス計画とはどんな計画だろう
アルテミス計画とは、アメリカが主導の月面へ宇宙飛行士を着陸させて
月面の探査を行う計画であります。
アルテミス計画は、火星探査を想定した通過点的な計画とされ、
月は火星探査のための中継点として利用される位置づけとなっています。
着陸地点は、日照条件のよい南極であり、2024年までに着陸を実現させる
スケジュールで計画されています。
構想として、月面へ宇宙飛行士を着陸させるために、月軌道上に周回し
基地として利用する「ゲートウェイ」の建設が予定されています。
2019年時点で、参加をする国は、日本、カナダが参加を表明。
今後は欧州も参加をするようです。
月面へ人が降り立つ様子を、もう5年後には見ることができるというのは、
なんとも不思議な気持ちになります。
アルテミス計画とは、どんな目的?
「偉大なアメリカ」を、復活させるための計画とも言われるアルテミス計画。
中国は、独自で宇宙開発をすすめています。火星へ無人探査機も送っていますね。
そんな中、アメリカは、火星への有人探査を2030年代に予定しています。
アルテミス計画とは、有人着陸と探査が目的なのですが、
火星探査のために月を中継点として利用したいという位置づけがあります。
月面での探査では、科学的な知見を得るためだけではなく、ロケットを飛ばす
燃料を作るために、水を手に入れることができないかを調べる予定です。
また、人類史上女性初の月面着陸も目指しています。
月は、火星探査の足がかりとして、重要な拠点になりそうですね。
アルテミス計画とは、どんな手順で実現させるの
アルテミス計画とは、その実現にどんな手順を用いるのか、ざっくり。
・無人着陸機「SLIM(スリム)」を月面に着陸させ、月面のデータや
月面に着陸するための精密な技術を得る(2021年の予定)
・有人基地「ゲートウェイ」の動力部分を、打ち上げる。(2022年予定)
・有人基地「ゲートウェイ」の運用に当たりの最低限に必要とされる
居住部分などの施設を作る(2024年を予定)
・有人宇宙船「オリオン」と宇宙飛行士を飛ばし、「ゲートウェイ」を
拠点として月面へおりて探査活動をおこないます。
「ゲートウェイ」までの物資の補給には、開発中の
無人補給船「HTV-X」を活用します
アルテミス計画とは、登場する主な乗り物
アルテミス計画で登場する主な乗り物をあげてみました。
・打ち上げロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」
飛行士や宇宙船を打ち上げるための大型ロケット。スペースシャトルの後継的役割
将来的に、火星や、きんせい、土星などの惑星への飛行にも利用予定
・有人基地「GateWay(ゲートウェイ)」
月を楕円状に周回(月から最大長7万5000km、最小長1500km、
6日間で一周する)し、探査のための拠点に利用
・有人宇宙船「オリオン」
2019年時点は開発中で、「ゲートウェイ」と合体し、月面着陸を支援
・物資補給船「HTV-X」
2019年時点は開発中で、「こうのとり」の後継機
・無人着陸機「SLIM(スリム)」
月面のデータ収集や着陸技術の獲得に利用
・月面探査車
2019年時点は開発中で、宇宙服を装着している状態で乗れる車
いずれは、宇宙服なしで乗れるものを30年代に向けて開発予定
「ゲートウェイ」設置予定の場所は、地球から約40万kmもの距離があるそう。
飛行士も大変ですね。
アルテミス計画とは、月面着陸成功したアポロ計画について
「アポロ計画」とは、有人を月面に着陸させる計画。
1969年7月20日、人類は史上初の有人月面着陸を果たしました。
アメリカの国家航空宇宙局(NASA)によって打ち上げられた
有人宇宙船「アポロ11号」。
船長であるアームストロングさんが、最初に月面に降り立った人と言われています。
有名なエピソードです。
Did you know that the silicon chips that power your smartphone are one @NASAspinoff benefit of the Apollo program?
— NASA (@NASA) June 16, 2019
Exploring the Moon benefits us here on Earth. Here’s how #Artemis could propel us to new technological frontiers: https://t.co/XTbW1WZSSY #Apollo50th pic.twitter.com/1mllcxI2Wk
アポロ計画は1961年~1972年まで続けられました。
ソ連との競争で、相当力をいれたのでしょうね。
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